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拝啓 川口外務大臣殿

昨年6月11日に差し上げた手紙の内容に追記させて頂きたいと存じます。これは原文と日本語訳をWEB上でも公開させ頂いております。

前回、国連改革の為の「二段階アプローチ」の利点と、それが明らかに実際的ものであることについて触れました。その第一段階では、国連常任理事国の第5番目の国について論じました。そして、ヨーロッパ連合が一つの議席で足りたならば、空いた議席は、例えばインドなどの素晴らしい国に分け与えることが可能となり、その結果、国連の国際的代表機関としての信頼性を高めることが出来るということにも触れました。

実際、ECの支持団体が最近行った世論調査では、70%がUNSC(国連安全保障理事会)の代表権はヨーロッパで一議席であることを支持しています。しかし、「ヨーロッパ一議席」はインドが常任理事国になるための不可欠の条件ではなく、インドがより早い時期に議席を得るためのより望ましい条件であって、ヨーロッパ諸国が国連の機能強化のために行動を起こすかどうかとは関係がない、という結論を持つに至りました。

インドは、もし日本が支持するならば、NNPT(核非拡散条約)6条の義務を果たし、核兵器全廃を達成するのに最高の保証となるでしょう。 

ここでは平和憲法である日本国憲法第九条について二、三述べさせてください。

私は、責任ある立場の政治家が、この戦争廃止条項を改正することを考え、それが即、軍国主義に傾斜するであろうとは思いません。実際、過去において、法制局は幾つもの解釈を採用することによって、9条の本質的部分を保持しようとしてきました。更に、ほとんどの改正論者もまた平和主義的精神を保持したいと願ってきました。

9条の解釈論議は、大切な原則を守るために取られた合法的手段でありました。彼ら自身も、どのような形であれ、その原則を破壊するような提案をしているのではありません。政治家は自衛の道、つまり国際情勢が要求するなら、国家の安全保障のためにある種の手段を取るべきであると訴えるかもしれません。これはインドが核保有を選択した道でした。日本の自衛隊も、憲法上の基盤を失えば、国連憲章51条による合法性を主張することで、この考え方の範疇に陥る可能性があります。

そして、今般漏れ伝えられてきている危険性や限界点の存在は、あなた方政府筋はよくご存知のことと思います。その危険性や限界点について以下に述べます。

 (1)そうこうしている内に、この大原則が結局、実際上失われてしまうかもしれません。

 (2)日本は、未だ国際社会では確立されていない「正義と秩序と(法の支配)を基調とする国際平和」という9条の平和条項に実効的に基礎を置くことによって「安全性に裏付けられた理想的な存在」として国際的な信用を勝ち得てきました。もし万が一、日本がこの信念を変えるならば、その普遍原則である「政治道徳」に対する決意と信頼や「世界中の平和愛好家の信頼と正義」を放棄するものとなり、近い将来における真の軍備放棄の希望を捨てさせることになってしまうでしょう。

 (3)9条を改正することによって、現在の防衛庁の地位を防衛省などに格上する必要を生じ、更に大幅な憲法改正につながるということを公に明らかにしなければ、日本の民主主義は重大な危機に直面するでしょう。

 (4)そして、国連の集団的自衛権を認める国連憲章51条の集団安全保障を混乱させる危険性があります。

いずれにしても、これは単なる推測です。何故なら、私は日本国民が9条に関してどのような改正も許さないと考えているからです。私自身は、日本国憲法第9条は、高知市の植木枝盛の家がそうであるように、(私の講演内容を同封します)日本の宝であるだけでなく世界の宝だと信じています。

それはほんとうに世界中の宝物です。特にドイツ人としての私にとっては遺産とも言うべきものです。9条は、元々ナチの支配するドイツに「落とされるはずであった」原子爆弾が落とされてしまった日本国が自ら生み出した偉大な結実であるからです。

 私はヨーロッパの「中心力」であるドイツ政府が、日本が憲法9条を堅持することの重要性に気づき、近未来の集団安全保障の仕組みを構築する上で大いに参考にしてもらいたいと切に願っています。そして、それが、日本の存立を支え、軍事力によらない紛争の解決や、法の支配に基づく「協調的世界秩序」(シュレーダー首相)の素晴らしさや可能性に対する信頼を強めることになるであろうと確信しています。

 貴方の外相への再就任を祝福させていただきます。

 敬具

 Ph.D. クラウス・シルヒトマン

 2003年11月26日 

 CC:インド外相 スリ・ジャシュワント・シンハ、インド防衛大臣 スリ・ジョージ・フェルナンデス、ドイツ外相 ジョシュカ・フィッシャー、国際連合常任理事国委員会 インド及び日本大使、前国連大使 ユキオ・サトウ、 総理付事務官 ユキオ・オオモト、大使 サクラ・タニオ、インド国家安全事務官 スリ・バラジェシュ・ミシュラ、M.S.シュワミナサン教授 他